2010年7月のことば

生き方

 バカといわれようと正直に生きたい 
 それを貫き通すしかないのだ


 自分に似合う、最も自分らしい生き方だから

ビーゲン センのワンポイント

 

  夢は見るものではなく口にするもの
  口にすれば目標になる


  目標になるから努力して追い求める
  追い求めるから道ができる


  道ができるから実現する
  実現するから心が豊かになる


  それが”幸せ”という人間の楽園

あるできごと

生涯探究心
 新幹線出口を見るとそこには懐かしい顔があった。一瞬別人かと思ったが、一回り小さくなった当人だった。
 Y氏とはたぶん17,18年の付き合いになるだろう。二人がある団体の地方説明会担当になり、電車が一緒だったのが出会いである。Y氏は十歳年下の僕にどう対応したらいいか迷ったという。一気に溝を埋めたのが共に韓国通だったことだ。Y氏がヘッドホーンで熱心に聞いていたのが韓国語の会話で、韓国語の勉強中だった。当時僕は韓国事情に興味があり、「スカートの風」という本を切っかけに脱北者の手記やルポルタージュ、韓国案内の本を数多く読んでいた。お互いが韓国に関心を持っているのが分かり溝が埋まって、今日まで交誼が続いているのである。
 似ていると言えばこれほど似ている当人同士はあるまいと、僕は思う。生涯探究心を持ち、常に何かに関わっていたいという人生哲学も全く同じだ。後期高齢者になったら夫婦で旅行する人たちは多いが、さらさらその気がないのも同じだ。売れればどんな出版物でもいいとは考えないのも同じである。そして何よりも共感できるのは「ズルや不正直、悪は許さない」という信念である。これだけでも尊敬するに値するし、僕が先生と慕う価値がある。
 僕の書く絵本にアドバイスをもらった。僕が考えている子どもたちへのメッセージを、絵本を通じてどう伝えられるかが今後の絵本の成功を決めるというものだ。理屈や理由は分かっていても具現化するのは並大抵ではない。でもこのアドバイスを胸に日々精進しようと思う。
 五年ぶりにあった大先輩の言葉を聞いて前途が開けたのは事実である。久しぶりに血が燃えたのだった。